インフルエンザワクチンの接種株について
先日、インフルエンザ接種株についての質問で、他院と当院の説明が異なるとの指摘を受けましたが…指摘の内容は以下の通りです。
他院では
- 昨年と同じワクチン接種株である。
- そのため、昨シーズン予防接種をした場合には、今期は1回で効果がある。
- 年齢にかかわらず、2回接種は必要ない。
と指導されたそうです。
実際には、昨年のインフルエンザ接種株については、厚生労働省医薬食品局長通知(平成17年6月9日付け薬食発第069002号)で、次のとおり決定されています
A/ニューカレドニア/20/99(H1N1)
A/ニューヨーク/55/2004(H3N2)
B/上海/361/2002
ワクチンに含まれるウイルス株は,毎年インフルエンザシーズンの終了ごろにWHOからの情報や国内の流行情報などに基き,次シーズンのワクチン製造株が選定されます。 現在のワクチンは,A型のH1N1とH3N2およびB型の3種類の混合ワクチンとなっています。
平成18年度のインフルエンザHAワクチン製造株は次のとおりです。
A型株
A/ニューカレドニア/20/99(H1N1)
A/広島/52/2005(H3N2) ←これが違う
B型株
B/マレーシア/2506/2004 ←これが違う
…ん~どこを見て同じと言ったのでしょう?(聞き間違えかな?)
また、予防接種の効果は5ヶ月前後ですので、昨年の予防接種をしたからといって、今期になって効くわけではありません(接種株も異なりますし…)
次に予防接種の接種回数ですが、現在、日本で行われているインフルエンザの予防接種に使用するインフルエンザHAワクチンについては、平成12年4月に中央薬事審議会において検討が行われ、平成12年7月から薬事法上の用法・用量が以下のようになっています。
| 年齢群 | 接種用量・方法 | 接種間隔・回数 |
|---|---|---|
| 13歳以上 | 0.5mlを皮下 | 1回又はおよそ1~4週間の間隔をおいて2回接種 |
| 6歳~13歳未満 | 0.3mlを皮下 | およそ1~4週間の間隔をおいて2回 |
| 1歳~6歳未満 | 0.2mlを皮下 | およそ1~4週間の間隔をおいて2回 |
| 1歳未満 | 0.1mlを皮下 | およそ1~4週間の間隔をおいて2回 |
65歳以上の高齢者に対しては1回の接種でも効果があり、2回接種による免疫の強化に関する効果(ブースター効果)についての評価は定まっていませんので、現在は1回接種が推奨されています。これは、厚生科学研究費による研究「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷 齊(国立療養所三重病院))」において、高齢者(65歳以上)に対するインフルエンザワクチン1回接種法による有効性の評価を行った結果、接種を行った後の抗体価の上昇は良好であり、重症化は有意に阻止する事が可能であったという報告に基づいています。また、これらの高齢者に接種した際の重篤な全身反応はなく、局所反応も軽微でした。
13歳以上64歳以下の方でも、近年確実にインフルエンザに罹患していたり、昨年インフルエンザの予防接種を受けている方は、1回接種でも追加免疫による十分な効果が得られる方『もある』と考えられます。その一方2回接種をしたほうがより抗体価は上昇するという報告もあり、接種回数が1回か2回かの最終的判断は、被接種者の意思と接種する医師の判断によります。
私的には、より確実な方をとりたいので2回接種をお勧めいたしております。
何の根拠があってそのように指導されたのか?(聞き間違えかもしれませんが)こちらも疑問です…。
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