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2006年8月

平成18年9月の診療時間変更について

1)西和賀町(旧湯田町)の乳幼児健診・予防接種のため、平成18年9月1日・15日(金曜日)は、午前の診療を午後12時20分で終了させて頂きます。

 午後の診察は、午後3時30分より開始します。(交通事情により午後4時になることもあります)

2)平成18年9月8日(金曜日)・22日(金曜日)は、北上市の乳児検診のため、午後の診察が午後3時30分からとなります。

 ご迷惑をおかけいたしますが、宜しく御願いいたします。

平成18年9月の休診日の案内

9月の休診日のご案内

 毎週火曜日 + 9月18日(敬老の日)・23日(秋分の日) が休診となります。

9月の小児科当番医

 9月18日(敬老の日):石川医院(大通り2丁目・0197-63-3780

 9月23日(秋分の日):ひらのこどもクリニック(江釣子・0197-71-5800

 です。当番医は直前に変更になることもありますので、問い合わせの上、ご利用ください。

夏休みの思い出…器具や薬のない医者は無力?!

 先日夏休みを利用して、家族で北海道旅行をしたときのことである。

 旅行の最中は、体調不良になることも考え、最低限の『風邪薬』程度はもって歩くことにしているが・・・(今回の旅行は我が輩の友人(医師)のところを訪ねることもあり、何かあったら借りればいいや!と思って診察器具は持ち合わせていなかった。)

 北海道(函館)を離れ、青森に向かいフェリーの中のことである。

 港を出航後、1時間半位すぎたあたりである

 船内放送が突如鳴り響いた

『ただいま、船内で急病人が発生致しました。お客様の中で、お医者様か看護師さんのかたはおられませんか?おられましたら・・・』

 あ、ちゃぁ~

 誰か知っている人、居ないかな?って、おい!我が輩、医者じゃん!(^ ^;)

 専門外だったらどうしようか?との不安もあったが、とにかくフェリースタッフの元へ・・・

「あの~、岩手で小児科医しているモノですが・・・急病人て、どんな感じ?専門外なら自信ないけど・・・」

 といってみると、スタッフの方に案外広い1等船室まで案内された(我が輩たちは二等船室で雑魚寝していたんだけど)・・・

 ベットに寝かされていたのは、子供であった。(良かった、専門外じゃなくて!)…で、近くに寄ってみると・・・

『痙攣!・・・しかも体温が高い・・・熱が・・・38.7度』

 そう、熱性痙攣だったのである。意識はなく、呼吸が速く唸っている。発症当時は口唇が紫色(チアノーゼ)があったとのことだが、我が輩が見たときには消失していた。

 その周りには、祖父母と妹がオロオロして心配そうに見守っている。

 こりゃ、心配するわけだ・・・つぶっている患児の目を見てみると、焦点が合わず上向きになりゆっくりと左右に振れるのみ・・・体は小刻みに震えながら硬直している・・・呼吸もあえぐような呼吸である

 とりあえず、我が輩の素性を名乗って、とにかく何か体を冷やすモノで冷却して、衣服をゆるめて・・・まではフェリースタッフがしてくれていた。

 ここからが問題である。手元に診察器具も、痙攣を止める薬剤はない。(抗けいれん剤はうちの子供たちが、熱性痙攣をおこさないから持ち歩く習慣がなかったのだ(失念)。)

 手早く診察し、診察器具になり得るようなモノ、使えそうな薬剤(解熱剤の座薬)などを家族・スタッフに用意して頂く・・・妹の解熱剤があったのでこれを流用。他にあったのは懐中電灯と血圧計のみ…

 フェリースタッフに常備薬などはないか?と尋ねるが、運悪く短距離航路のため、常備薬もないとのこと。

 10分以内に治まるのが多い熱性痙攣。しかしよくよく発症の時間を聞いてみると、フェリースタッフを祖父母が呼んだのが船内放送の約5分前、わが輩が呼ばれて、いや出頭して、診察、あれこれの指示などして経過見ること10分。発症後すぐと考えても、痙攣は治まる様子がない・・・

『ここまで痙攣持続15分・…20分以上になる場合、痙攣重積発作として一刻も早く抗けいれん薬を使用して止めないと、脳神経に障害が起こることがある…ここは洋上・・・救急ヘリを要請したところで、何分で到着するだろうか?』

 心の葛藤が続くと言いたいところだが、葛藤している暇はない。

「船長に連絡!救急ヘリを要請して何分で到着するか聴いて!このまま続く場合、救急搬送の必要がある、急げ!」(フェリースタッフさん、命令口調でごめんなさい)

 まもなく、船長が船室に来室したので、事情を説明。ここまで痙攣20分持続…海上保安庁に連絡して、救急ヘリを要請して頂くこととなった。

そして、船長が電話?でフェリー会社経由で海上保安庁と連絡を取ってもらっている間に、痙攣が止まり、意識回復(持続25分・・・長かった・・・・)。対光反射も両側で迅速にあり、会話も可能になる。

 とりあえず一段落。

 ここからどうする・・・救急ヘリを飛ばしてもらって、搬送までに何分かかる?船の入港とあまり変わらないか?

 痙攣消失し、意識回復したので、経過を船長に報告・ついでに海上保安庁(函館)の係官に報告(緊張しました)しました。

「患者の様態は、ついさっき痙攣消失し安定したところです。今すぐの搬送よりは安静にして、もうしばらく経過観察が必要。痙攣の再発が見られる場合には救急ヘリでの搬送が必要ですので待機をお願いします。」と

 あとで分かったことですが、要請からヘリの離陸まで最低5分、函館側から船まで15分程度はかかるとのこと、それから搬送先の病院まではヘリポートのある病院(青森側)を探すので・・・と考えると、入港まであと約1時間30分。40~50分くらいしか変わらない・・・

 フェリーは全速で青森に向かって頂くこととして、我が輩は患児の経過観察。海上保安庁の救急ヘリ隊の方には、容態悪化の場合にすぐに離陸できる体制で待機して頂きました。ついでに青森側で、このまま何もなければ、救急病院で一度きちんとした診察を受けるように救急車・救急病院を手配して頂いた。

 その後の約1時間、様態見ながら祖父母への問診と、熱性痙攣が初めてであったとのことで一般的な熱性痙攣についての説明および、痙攣が長いため精密検査の必要も説き、救急病院宛に経過のメモ兼紹介状を作成で費やした。幸いにもその後の痙攣の再発認めず、何事もなかったように船は青森フェリー埠頭へ着岸となった。

 到着後、一番に下船となり、待機して頂いた救急隊の元へ患児を引き渡し、経過報告の上、紹介状を持って青森市内への救急病院への搬送となった。

 …数日後…主治医の先生からその後の経過について、ご丁寧なご報告を頂き、痙攣の再発はなく、現在加療中とのことであった。

 日頃、診察・処置の器具、薬剤に囲まれて診療している事に慣れていると、こういったせっぱ詰まった状況の際には、何もできないことが多く

 『無力だ!』『情けない!』

 と痛感した。この度の事を教訓に、院内の常備薬および診察器具を旅行中は携帯することに習慣つけたいと思う夏休みであった。

P.S.東日本フェリーの船長を始め、客室乗務員・車両管理スタッフ、および海上保安庁の係員の方・救急ヘリスタッフ、救急隊の皆様の協力に、感謝とともに御礼申し上げます。

プチ知得:蜂蜜入り清涼飲料水

 暑い日が続き(原稿を書いている日が、梅雨明け後のためです)、水分補給目的にスポーツドリンクなどの清涼飲料水の摂取する、あるいは子供たちに与える機会が多くなってきていると思います。

 その清涼飲料水の成分表にちょっと、ご注目。

 中には、蜂蜜由来の成分が含まれているモノもあるかと思います。

 今回は、この含まれる蜂蜜について、ちょっと耳寄り情報?(注意か?)がありますのでご報告。

 生後1歳未満の乳児に、蜂蜜など中にボツリヌス菌芽胞が含まれることがある食品を与えると、腸管の免疫機構が不十分なため、その芽胞が発芽・増殖して、菌から産生される毒素により、末梢神経障害(神経刺激の伝達が阻害されるため、筋力低下や血圧低下、重篤な場合呼吸停止など)の症状が現れる、乳児ボツリヌス症をおこす危険性があるため、昭和62年、当時の厚生省から『1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないように』という通達が出ております。

 つい1月前のこととなりますが、小児科のメーリングリストでの話です。

 他の先生から、

『蜂蜜だけではなく蜂蜜を含む清涼飲料水についてはどうか?』

 との患者さんの質問に対して、その先生は製造メーカーに問い合わせたが、納得のいく回答が得られず、厚生労働省に問い合わせた結果、

『これも与えない方がよいのではないか』との回答であった!とのご報告がありました。

 以下はその報告の抜粋となります。

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 清涼飲料水の製造工程における殺菌条件については、食品衛生法に基づく 製造基準によって、ある一定以上の条件設定を行うよう定められていますが、 この「一定」の条件は、ボツリヌス芽胞を殺滅するには不十分なものです。

 このため、製造基準を満たす必要最小限の殺菌条件を設定している場合 には、ボツリヌス芽胞を殺滅させることは難しいものと考えられます。
 また逆に、殺菌条件を非常に厳しく設定している場合には、ボツリヌス芽胞の 殺滅も可能となると考えられます。

 お尋ねの清涼飲料水の製造において、殺菌条件がどのレベルで設定されて いるか、当方にも情報がありませんが、はちみつ由来のボツリヌス芽胞に 関する対応がどのようにとられているか不明確な状況なのであれば、 健康危害の未然防止の観点からは、当該清涼飲料水を乳児に与えないよう されたほうがよろしいのではないでしょうか。

厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課

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 ということで、乳児に清涼飲料水を与える場合には、成分表示に注意して与えましょう。

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